「あれは、…野生のイタチかな?」「え?イタチがいる?!」と、その姿を見かける人が増えています。
最近では郊外の住宅街だけではなく、東京や大阪などの都会にも野生のイタチが生息しています。
ただ、イタチに似た小さい動物(=害獣)は数種類いて、パッと見ただけだと判断しづらいです。
このページでは、野生のイタチと似た害獣の見分け方、害獣のリスクについてご案内していきます!
- 野生のイタチの種類・外見・習性を解説!
- なぜ野生のイタチが住宅街に?!生息地を解説
- 野生のイタチは飼える?リスクは無いの?の疑問を解決
- 【おすすめ順】野生のイタチや害獣を寄せ付けない方法
- 野生のイタチのまとめ
野生のイタチの種類・外見・習性を解説!
日本には二ホンイタチとシベリアイタチ( 旧チョウセンイタチ)の2種類の野生のイタチがいます。また似たような動物(害獣)もいます。
ここではその見分け方についてご案内していきます。
2種類の野生のイタチの見分け方(画像・動画付き)
二ホンイタチは、全体的に濃い目の茶褐色です。
しっぽは少し短めです。
シベリアイタチは、全体的に山吹色です。
しっぽは長めです。二ホンイタチより体長が大きいです。
2種類とも、冬はお腹や顔の一部が白っぽくなります。
それぞれ、次のような違いがあります。
ニホンイタチ | シベリアイタチ (旧 チョウセンイタチ) |
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外見的な特徴 |
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生息地 |
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糞 |
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寿命 |
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住処(すみか)・巣 |
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食べ物 |
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鳴き声 |
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性格 |
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繁殖 |
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習性 |
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リスク・被害 |
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大阪をはじめとする西日本にいるのはシベリアイタチの確率が高いです。
なお、2020年に和名がチョウセンイタチからシベリアイタチに変更になりました。
他の動物との違い(フェレット、テン、オコジョ、ハクビシン、アナグマ、アライグマ )
イタチに似ている動物(害獣)には、フェレット、テン、オコジョ、ハクビシン、アナグマ、アライグマがいます。
イタチと他の動物を見分けるポイントは毛の色と糞の匂い、鳴き声です。
糞が強烈な匂いがするならイタチの可能性性が高いです。鳴き声は甲高く小刻みに「キッキッー」と鳴き、かわいらしい見た目とは違って凶暴性を感じます。
なぜ野生のイタチが住宅街に?!生息地を解説
野生のイタチを住宅地や都会でも見かけるようになった理由と、現在の生息地(分布)についてご案内していきます。
イタチを東京や大阪などの都会、住宅街で見かける理由
理由は3つあります。
1つは環境が変わったこと、次に簡単に食糧が手に入ること、そして安全な居場所があることです。
野生のイタチや元々や自然豊かな場所を住処(すみか)としていましたが、環境が開発されて自然が減り、居場所が少なくなりました。
開発の一環として行われた道路の整備によって、イタチなどの害獣の移動が簡単になりました。
イタチは雑食で何でも食べますし、数㎝の隙間があれば入り込めます。
最初は食料や住処がある農村に、次により便利な郊外の住宅街に移動し、現在では、渋谷区などの都心でも姿を見せるようになっています。
イタチの生息地
二ホンイタチの主な生息地は東日本です。
1949年に入ってきたシベリアイタチ(旧 チョウセンイタチ)の主な生息地は西日本です。
ですので、大阪で見たらシベリアイタチ、東京で見たら二ホンイタチの可能性が高いです。
ですが、シベリアイタチは次第に勢力を伸ばしていますので、数年後、数十年後はどうなっているか分かりません。
野生のイタチは飼える?リスクは無いの?の疑問を解決
よくある「飼えるかどうか?」「リスクは無いのか?」の2つの疑問を解決します。
野生のイタチは飼えません
理由は鳥獣保護管理法で保護されているからです。
イタチは害獣ではあるのですが、勝手に駆除や捕獲、飼育をすると罰せられますので、気を付けてくださいね。
捕獲するには役所による許可が必要ですが、仮に捕獲したとしてもなつきませんし、捕獲した後は、捕獲した人が処分することになります。
また、次のようなリスクがありますので、「かわいいから飼ってみたい」といった一時的な感情で関わることは避けてくださいね。
野生のイタチのリスク
- 怪我
- 感染症
- 糞尿による悪臭
- 家屋の汚損
- ノミ・ダニ・カビの発生
- ペットの被害
- 被害の拡大
性格が凶暴なので、近づくと襲ってくることがあります。引っかかれたり、噛みつかれたりすれば、怪我をしたり、感染症にかかってしまったりするリスクがあります。
また、家に住みつかれた場合、鳴き声や足音などの騒音でストレスや睡眠不足のリスクがあります。
この他、糞による悪臭、糞尿による家屋の汚損、ダニ・ノミ・カビの発生などのリスクがあります。
もちろん、こうした被害が自然に無くなることはありません。
それどころか、放っておくと年に1~2回出産し、1回あたり3~5匹ほど増えますので、時間が経つほど被害は拡大してしまいます。
…このようなリスクを考えると、今のうちにイタチを寄せ付けないような対策を検討すべきです。
【おすすめ順】野生のイタチや害獣を寄せ付けない方法
- 忌避剤(きひざい)を使う
- 防獣用の線香を使う
- 害獣用グッズ(ライトや超音波発生器)を利用する
- 天敵を利用する
- 燻煙剤(くんえんざい)を使う
- 忌避剤の代用品を使う(木酢液、漂白剤、クレゾール石けん、ナフタリンなど)
- 侵入口を塞ぐ
- 電気柵を使う
- 餌を片付ける
- 罠を設置する
野生のイタチを寄せ付けない方法をおすすめ順に並べました。おすすめの基準は、使い方が簡単、効果が高い、入手しやすい、費用が安いの4つです。
忌避剤(きひざい)とは、強い匂いを発する成分が入った害獣退治用のグッズで、家や庭、敷地に寄せ付けないようにすることができます。
ホームセンターで1,000円~で購入できますし、設置は難しくありません。
ただ、野生のイタチは賢いですし、使い続けていくうちに慣れた個体が出てきますので、完全には退治できません。
「自分では難しいな」「やりきれないな」と判断されたら、専門の業者に依頼することを検討してみてください。
野生のイタチの増加によって、業者が増えていますので、意外とリーズナブルですよ。数社で見積もりを取って比較検討することをおすすめします。
野生のイタチのまとめ
- 2種類の野生のイタチと他の動物との見分け方
- イタチは捕獲・飼育・駆除はできない
- 寄せ付けない方法でおすすめは忌避剤の使用
日本には野生のイタチが2種類いて、山吹色で尻尾が長めのシベリアイタチ(旧 チョウセンイタチ)が西日本に多いです。
ハクビシンやアナグマ、テンとの見分け方は、体毛の色と体のサイズ、糞のニオイがポイントです。
野生のイタチは鳥獣保護管理法という法律で保護されており、捕獲や飼育、駆除は許可なくできません。
イタチによる被害やリスクは放っておけるものではないので、このページでご案内した方法で自衛してください。
完全に追い出すのは難しいので、プロに依頼することも視野に入れておいてくださいね。