自宅のベランダや玄関などでコウモリの糞らしきものを見つけてしまい、「水で流しても大丈夫?」と迷った方もいるかもしれません。
コウモリの糞には細菌や寄生虫などの病原菌が含まれており、水で流すことで汚染が広範囲に広がってしまう恐れがあるためおすすめできません。
本記事では、コウモリの糞を安全に処理するための正しい清掃手順について解説します。
コウモリ被害のリスクや、再発を防ぐための駆除方法も紹介するので、正しい知識を身につけたうえで対策を行いましょう。
このような方におすすめ
- コウモリの糞の処理に迷っている方
- 水で流しても問題ないか知りたい方
- 安全な掃除方法を知りたい方
- 放置した場合のリスクや健康被害が気になる方

コウモリの糞を水で流してもよいの?

コウモリの糞を見つけた際、つい水で流して処理したくなるかもしれません。
しかし、コウモリの糞には病原体が含まれており、流した水によって菌が広範囲に拡散してしまうことが考えられます。
まずは、棲みつきやすいコウモリの特徴や糞を流すことの危険性を紹介していきます。
家に棲みついて糞をするのはアブラコウモリ
日本の住宅で糞尿被害を引き起こすコウモリの多くは、アブラコウモリ(別名イエコウモリ)です。
体長は4〜6cmと小さく、わずか1〜2cmほどの隙間があれば屋根裏や換気口、外壁の割れ目から侵入するほか、帰巣本能が強いため、追い出しても侵入口を塞がなければ再び戻ってくる可能性があります。
糞には主食である昆虫の破片が混ざり、強いアンモニア臭を放ちます。
棲みついたり飛来したりすることが多い天井裏やベランダ、玄関周辺などは、コウモリの糞が見つかりやすい場所です。
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コウモリの糞尿には病原菌が含まれている可能性がある
コウモリの糞尿には、ヒストプラズマ菌・サルモネラ菌・レプトスピラ菌などの病原体が含まれていることがあります。
乾燥して舞い上がった糞を吸い込むことで、感染症やアレルギー症状を引き起こすことがあるため非常に危険です。
発熱や咳、倦怠感、腹痛、呼吸困難といった重篤な症状が出る可能性もあります。
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水で流すことで汚染が広がる可能性がある
コウモリの糞を水で流して処理すると、糞に含まれる病原菌が水によって広がり、排水溝や外壁の溝、庭土などに付着して残ってしまう可能性があります。
一見するときれいになったように見えますが、実は危険な行為です。
また、水分が加わることで菌が増殖しやすい環境となり、悪臭や感染リスクが高まることもあります。
コウモリが棲みついている状態での作業は危険
コウモリが家に棲みついている状態で糞の清掃を行うと、棲み処を荒らされたと感じたコウモリの攻撃を受ける可能性があります。
糞だけでなく、コウモリの身体にも病原菌のリスクがあるため、接触すること自体危険です。
糞や尿が散乱し、汚染範囲が広がる恐れも考えられるため、清掃はコウモリの追い出し完了後に行いましょう。
排水管の詰まりの原因になることも
コウモリの糞を水で大量に流すことで、排水管や下水管が詰まる原因になる可能性があります。
一度のコウモリの糞尿を水で流すと、古い住宅や配管が細い建物では、糞が固まって排水不良を引き起こすこともあります。
排水管や下水管が詰まると、大規模な修繕が必要になることが多いため、糞を水で流すのは避けたほうが無難です。
コウモリの糞を水で流したくなるケース6選

コウモリの糞を見かけた際、「水をかければすぐきれいになる」と考える方も多いでしょう。
しかし、糞を水で流す行為は菌を広げたり排水トラブルを招いたりします。
以下のような糞が溜まりやすい場所は注意が必要です。
コウモリの糞を水で流したくなるケース6選
・玄関付近
・ベランダ
・窓のシャッターのすき間
・床下
・倉庫
・エアコンの室外機周辺
玄関付近
玄関付近は、雨風をしのげるスペースがあるためコウモリが近づきやすいです。
人の出入りが激しく糞が落ちていると目につくため、水で流したことがある方もいるかもしれません。
しかし、玄関タイルは凹凸が多く、水と一緒に糞が流れても溝に病原体が残ることがあります。
玄関まわりの水の流れは外構工事の段階でどの方向へ排水するかが定められているため、勾配によって病原菌を水が運んでしまうことも。
乾いた後に再び粉状になって舞い上がり、吸い込んでしまうことも考えられます。
ベランダ
ベランダはコウモリの休憩場所となるため、糞が溜まりやすいスポットです。
ホースを使って一気に洗い流すことも可能ですが、排水口に糞が流れ込み、詰まりの原因になります。
戸建ての場合、排水は家の外構に流れていくため、流れた先で詰まりや汚染が広がることも考えられるでしょう。
マンションではほかのフロアにも排水口が直結しているため、近隣住民にまで病原菌が広がる恐れがあります。
シャッターのすき間
シャッターのレール部分もコウモリの糞が発見されやすい場所です。
1cm程度の隙間があればコウモリの侵入経路となるため、狭いシャッターであっても棲みつく可能性があります。
細い溝に糞が溜まると掃除しづらく、つい水で流したくなりますが、水が奥に溜まることでカビや臭いの原因になることもあるので注意が必要です。
流した水は外壁側へ垂れ、糞尿が外壁の塗装に付着してシミや変色を起こす原因となります。室内側に水が落ちることや、水で流しきれずにレールに糞が残ることで、菌が増殖する可能性も考えられます。
床下
人の出入りがほぼなく、雨風をしのぎやすい床下はコウモリにとって絶好の棲み処です。
床下は排水がないため水を流すとその場に滞留し続け、木材腐敗やカビの繁殖を招きます。
湿気が多いので、菌が増えやすいのも難点といえるでしょう。
さらに、配線や木材が複雑に入り組んでいるために人が入ることすら危険とされているほか、配管や断熱材といった箇所へ浸水する可能性もあります。
倉庫
倉庫の床や棚の上も、コウモリの糞がよく発見される場所です。
糞を水で流すとその場に滞留するか倉庫外の排水溝を汚染するほか、糞に含まれる病原菌が荷物や壁面に飛散することもあるため、おすすめできません。
倉庫は湿気がこもりやすい場所なので、水で流すことで糞が床に染み込み、汚れや悪臭、カビの原因になるほか、流した水がたまることでシロアリが発生することもあります。
エアコンの室外機周辺
エアコン室外機の上部や横にも、コウモリの糞が落ちていることがあります。
水でまとめて流したくなる場所ですが、室外機内部に水が入り、基盤のショートや故障を引き起こす恐れがあるため危険です。
室外機がベランダにあれば水の流れによって外構や外壁へ、1階外壁横にあれば床下へと、糞を含む汚水が広がってしまうことが考えられます。
また、コウモリは室外機を通してエアコン内部に棲みつくこともあります。
室外機周辺にコウモリの糞らしきものが落ちていたら、すでに内部に棲みついているサインかもしれません。
水で流すことでどこに流れるかを判断することが大切

コウモリの糞を水で流してよいかどうかは、流した水がどこへ向かうのかを確認することが重要です。
排水口側に流れていくと糞が詰まりの原因となり、排水不良や水漏れといったトラブルを招くことがあります。
家の外に向かって流しても病原体が周囲に拡散してしまい、土壌や植木、隣家の敷地にまで汚染が広がってしまうかもしれません。
乾いた糞に勢いよく水をかけることで粉塵が舞い上がり、吸い込んでしまう可能性も考えられます。
水を流す前に排水経路や構造、周囲環境を必ずチェックし、安全に処理できるか判断することが大切です。
コウモリの糞の正しい清掃方法とは

コウモリの糞には病原菌やウイルス、寄生虫が含まれる可能性があり、放置すると健康被害をもたらす可能性があります。
ここでは、自宅でもできる適切な清掃手順を解説します。
被害が出ないよう、糞を見つけたら早めに対応しましょう。
棲みついている場合は追い出す
コウモリが家に棲みついた状態で掃除を行うと、棲み処を荒らされたと感じて攻撃してくる可能性があります。
まずはコウモリを家から追い出してから清掃を行うようにしましょう。
追い出しには、ハッカ油を含む忌避剤やスプレータイプのコウモリ忌避剤が有効です。
換気口の奥まった部分や雨戸の隙間といった手が届きにくい場所にも噴射できます。
多くの忌避剤は天然成分を使用しており、人体への影響も少ないため、刺激臭を苦手とする方や子どもやペットがいる家でも安心です。
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①糞尿処理に必要な道具を用意
安全に清掃するために、以下の道具を準備します。
| 道具 | 商品 | 用途 | 重要度 |
| ゴム手袋 | ![]() |
糞尿の直接接触を防ぐ | 〇 |
| ゴーグル | ![]() |
粉じんや異物が目に入るのを防ぐ | 〇 |
| 防塵マスク | ![]() |
病原菌や悪臭の吸入を防ぐ | 〇 |
| 作業着 | ![]() |
フンや害虫の付着を防ぎ、身体を保護する | 〇 |
| 消毒薬 | ![]() |
糞尿で汚染した箇所を殺菌・消毒する | 〇 |
| 雑巾 | ![]() |
消毒液を含ませ、汚れや菌を拭き除く | 〇 |
| ハンディクリーナー | ![]() |
フンやホコリを効率的に吸引して除去する | △ |
糞には病原体が含まれる可能性があるため、直接触れないようにマスクや防護服の用意が欠かせません。
汚染された箇所を殺菌、消毒する消毒薬や拭き取るための雑巾、糞やホコリを吸い取るハンディクリーナーもあらかじめ準備しておきましょう。
②糞を湿らせる

乾燥したコウモリの糞は粉状になって舞い上がり、吸い込むと感染リスクが高まります。
そのため、最初に糞を湿らせ、粉塵が飛ばない状態にしてください。
消毒液を吹きかけて、殺菌しながら湿らせるのが効果的です。
粉が舞うような強い噴射はせず、丁寧に吹きかけるようにしましょう。
③糞を除去する

湿らせた糞は、雑巾を使ってきれいに拭き取ります。
雑巾も湿らせた状態にすると拭き取りやすいです。
雑巾で掃除しにくかったり、手が届かなかったりしたらハンディクリーナーで糞を除去してください。
ただし、衛生面の観点から使用後はハンディクリーナーごと捨てることをおすすめします。
④自治体のルールに従い捨てる

糞を拭き取った雑巾は、自治体のルールに則りながらビニール袋に入れて可燃ごみとして処理します。
袋の外側も消毒しておくとより安心です。
作業に使用した手袋や作業着なども病原体が付着している可能性があるため、同じく廃棄するのが望ましいです。
⑤消毒、清掃をする

糞があった床や壁、換気口まわりは、消毒薬を使って殺菌・消臭します。
新しい雑巾に消毒薬を染み込ませ、念入りに掃除してください。
作業後は手洗いうがいを徹底したうえで、消毒に使った雑巾も処分しましょう。
自分で清掃が難しい場合はプロに依頼
大量の糞が堆積している場合や屋根裏や床下など足場が不安定な場所は、自分で清掃するのは危険です。
感染症やアレルギーにかかることも考えられるため、ご自身で清掃、消毒は感染リスクが避けられません。
その点、コウモリ駆除業者は、防護具や消毒剤、専用機材を備えているため、安心して清掃の依頼ができます。
不安がある場合は無理をせず、プロへの依頼を検討しましょう。

糞の清掃後は侵入経路の封鎖や寄せつけない環境づくりを

コウモリを追い出し、糞を清掃したあとは、再び棲みつかれないように侵入経路の封鎖と寄せつけない環境づくりを行うことが重要です。
コウモリは帰巣本能が強く、一度離れても同じ場所に戻ってくる可能性が高いため、丁寧な対応を行いましょう。
コウモリが侵入してきそうな隙間を塞ぐ
アブラコウモリは、わずか1〜2cmのすき間があれば簡単に侵入できます。
そのため、外壁のひび割れにはコーキング剤や防獣パテ、換気口や通気口にはパンチングメタルを取り付け、少しでもすき間があれば塞ぐようにしてください。
軒下や屋根裏への入口、エアコン配管のすき間なども念入りにチェックしましょう。
内部にコウモリが残っている状態で塞ぐと閉じ込めてしまう危険があるため、追い出し・清掃後すぐに行うことが重要です。
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コウモリが嫌う環境を作る
コウモリは強い香りや光、高周波音などに弱く、これらを利用することで寄りつきにくい環境を作れます。
侵入経路の封鎖後に嫌がる環境をつくり、二度とコウモリの糞尿被害に悩まないようにしましょう。
コウモリが嫌う環境を作る
・忌避剤を使う
・ハーブを使う
・超音波グッズを設置する
・LEDライトを設置する
忌避剤を使う
コウモリはハッカやミントなどの強いニオイを嫌うため、忌避剤を使うのが有効です。
スプレーは即効性、固形・ジェルタイプは持続性に優れており、状況に応じて使い分けができます。
ベランダや軒下、換気口周辺など糞を発見した場所の周囲に設置してください。
ハーブを使う
ハッカやミントなどのハーブは、コウモリが苦手とする香りを発します。
ベランダや通気口付近に設置することで、寄せつけにくい環境を作れます。
ただし、ハーブは繁殖力が強い植物なので、鉢植えでの栽培がおすすめです。
超音波グッズを設置する
飛行や餌探しをするコウモリに対して、超音波装置を設置して妨害するのも有効です。
スマートフォンの超音波アプリや超音波装置を、ベランダや軒下、ガレージ、倉庫といった暗く静かな場所に設置すると一定の忌避効果が期待できます。
手軽に設置できるものの、効くかは個体差があるため、ほかの対策法と併用するのが良いです。
LEDライトを設置する
コウモリは暗く静かな環境を好むため、LEDライトで明るい空間を作ると棲みつきにくい環境が作れます。
LEDは白熱灯や蛍光灯と違い、虫を引き寄せにくい点もメリットです。
ベランダや軒下、車庫、倉庫など、コウモリが好む暗所に取り付けることで効果を発揮しますが、周囲に強い光を放つため、使用時は周辺住民に知らせておきましょう。
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コウモリを放置すると危険な理由

コウモリが家に棲みついた状態で放置すると、日常生活にも影響を及ぼします。悪臭や騒音、健康被害、住宅劣化が進むケースもあり、被害が拡大すると多大な費用がかかります。
コウモリの糞を見つけたら、すでに棲みつかれているサインかもしれません。
コウモリを放置すると危険な理由
・糞尿の悪臭が家に広がるから
・騒音被害に遭うから
・病原菌やアレルギーの恐れがあるから
・住宅劣化の可能性があるから
糞尿の悪臭が家に広がるから
コウモリの糞尿は強いアンモニア臭を放ち、放置すると悪臭が家全体に広がります。
エアコンや通気口付近に棲みつかれると、ニオイが室内に入り込み、日常生活に大きなストレスを感じることも。
さらに、糞尿のニオイは壁や柱に染み込むと、簡単には除去できません。
清掃や修繕に多額の費用がかかることもあるため、糞を見つけたら適切な対応を行いましょう。
騒音被害に遭うから
コウモリは夜行性のため、夜になると「キーキー」という鳴き声や「バサバサ」という羽音を立てて活動します。
屋根裏や軒下に棲みついていると、その音が室内まで反響して睡眠を妨げることがあります。
個体数が増えるほど騒音は大きくなり、ストレスや不眠など、健康に支障をきたす要因になることも。
騒音は毎晩続くため、早期対応が欠かせません。
病原菌やアレルギーの恐れがあるから
コウモリの糞には、ヒストプラズマ菌、サルモネラ菌、レプトスピラ菌といった危険な病原菌が含まれています。
乾燥した糞が粉状になって舞い上がり、万が一吸い込んでしまうと感染症やアレルギーを引き起こす可能性があります。
発熱や咳、呼吸困難、倦怠感、腹痛、下痢といった重篤な症状を招くこともあるため、糞の処理は慎重に行うようにしてください。
免疫力の弱い乳幼児や高齢者のいる家庭ではとくに注意が必要です。
住宅劣化の可能性があるから
コウモリを放置すると、棲みついた場所に糞尿が蓄積し、木材や建材の腐食を招くことがあります。
腐食することで配線の劣化や、シロアリ、ゴキブリといった害虫発生につながり、住宅劣化を引き起こす原因になるため注意が必要です。
被害が天井裏や壁内部に広がると、補修には大掛かりな工事が必要となり、費用負担も拡大します。
コウモリや糞を見つけたら、早期対策するように心がけましょう。
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プロに依頼した方が良い場合

コウモリの糞尿には、病原体が含まれていることがあるため、個人での清掃はリスクを伴います。
また、コウモリが家に棲みついている、被害が拡大しているなどのケースも、プロの駆除業者へ依頼するのが安全です。
ここでは、駆除業者への依頼を検討すべき代表的なケースを紹介します。
プロに依頼した方がよい場合
・コウモリが家に棲みついている
・コウモリ被害が再発している
・コロニーを形成している
・屋根裏や床下に棲みついている
コウモリは鳥獣管理保護法によって守られている
日本に生息するコウモリは鳥獣保護管理法によって守られており、許可のないなく捕獲や殺処分は禁止されています。
違反した場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科される可能性があるため注意が必要です。
自宅にコウモリが棲みついていることがわかっても、法律に基づいた手順で対応してくれるプロの駆除業者へ相談するのが最も安全です。
コウモリが家に棲みついている
コウモリが天井裏や換気口などで現在も棲みついている場合、自力での追い出しや清掃は簡単ではありません。
コウモリを無理に追い出そうとした際に、接触したり噛まれたりして、怪我や感染症にかかるリスクがあります。
また、棲みついている状態で糞を掃除してもすぐに排泄されるため、根本的な解決にはなりません。
プロの駆除業者に依頼すれば安全な追い出しから再侵入防止までを一貫して行うため、コウモリ被害をすべて解決できます。
コウモリ被害が再発している
一度追い出したはずなのに、再び糞が落ちている、夜になると屋根裏で物音がするといった場合、コウモリが再び棲みついているかもしれません。
コウモリは強い帰巣本能を持つため、少しでも隙間が残っていると再侵入してきます。
市販の忌避剤や棲みつきづらい環境づくりでは防ぎきれず、プロの駆除業者でないと侵入経路の特定と封鎖が難しい場合があります。
再発が疑われる際は、早めに駆除業者へ相談することをおすすめします。
コロニーを形成している
天井裏や倉庫などで大量の糞が積もっている、複数のコウモリが群れで生活している場合は、すでにコロニーが形成されている可能性があります。
コロニー化すると糞尿の量も急激に増え、感染症リスクの増大や悪臭の拡大といった被害をもたらします。
個人での清掃は、衛生面や安全面といった観点からおすすめできません。
糞尿除去や消毒、封鎖作業まで一括対応してくれる駆除業者に依頼するのがよいです。
屋根裏や床下に棲みついている
屋根裏や床下にコウモリが棲みついていると、追い出しから清掃、封鎖までの難易度があがります。開口部がない場合は新たに点検口を設置しなければならないほか、高所や暗所での作業となるため非常に危険です。
また、場所によっては狭く視界の悪い空間になっている、足場が不安定、コウモリ以外にも害虫などが発生していることも考えられます。
無理に入ることで電線や排水管を破損させてしまい、漏電や水漏れといった損害につながる可能性もあります。
二次被害が起こりやすいため、プロの駆除業者に相談するのが無難です。
プロでも完全な駆除は難しい
コウモリは哺乳類であり、強い帰巣本能を持つ生き物であるため、追い出しや侵入経路の封鎖を行っても、再び棲みついてしまう可能性があります。
コウモリ駆除業者であっても100%成功するとは限らないので、知識や装備がない素人が自己流で対策を行うのは、より難易度が高いといえます。
万が一の再発にも対応するために、再発時の保証やアフターフォローが付いている駆除業者に相談するのが安心です。
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コウモリの糞は水で流す前にプロに相談を
自宅付近でコウモリの糞を見つけても、安易に水で流すのは危険です。
コウモリの糞には病原菌やアレルギー物質が含まれており、そのまま流すと排水溝の詰まりや周辺環境への汚染を引き起こす恐れがあります。
個人で対応する場合は、必ず糞を湿らせて粉じんが舞わないようにし、丁寧に拭き取るなど正しい手順で行うことが重要です。
とはいえ、感染症リスクを完全に避けることは難しく、被害が進むほど清掃や封鎖にかかる手間も費用も高額になります。
コウモリの糞に気がついたら、早めに専門の駆除業者へ相談することをおすすめします。


















